Webのきほん

SSL証明書とは?独自SSLの重要性と「なぜ必要なの?」をわかりやすく解説

SSL証明書とは?
独自SSLの重要性と「なぜ必要なの?」をわかりやすく解説

「SSL証明書って何?」「独自SSLと共用SSLって何が違うの?」「Webサイトにhttpsが必要って聞いたけど、どうして?」そんな疑問を感じていませんか?

この記事では、SSL証明書の基本から独自SSLの重要性まで、専門用語を使わずに分かりやすく解説します。Webサイトの安全性を理解し、適切な対策を取るための知識が身につく内容です。

目次

なぜSSL証明書が重要になったのか

画像02

「昔はhttpで問題なかったのに、なぜ今はhttpsが必要になったの?」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

実は、インターネット上の情報が盗み見される危険性が高まったことと、Googleが検索順位でhttpsサイトを優遇するようになったことが大きな理由です。

今では、SSL証明書がないWebサイトには「安全でない」という警告が表示され、訪問者に不安を与えてしまいます。

SSL証明書とは「Webサイトの身分証明書」

SSL証明書を「身分証明書」に例えてみよう

SSL証明書は、Webサイトの「身分証明書」のようなものです。

身分証明書の役割
  • 1.本人確認: 「この人は間違いなく○○さんです」
  • 2.信頼性の証明: 「公的機関が認めた正式な身分です」
  • 3.安全性の保証: 「偽物ではありません」
SSL証明書の役割
  • 1.サイト確認: 「このサイトは間違いなく○○会社のものです」
  • 2.信頼性の証明: 「認証機関が認めた正式なサイトです」
  • 3.通信の暗号化: 「やりとりする情報は暗号化されて安全です」

SSL証明書がある・ないの違い

SSL証明書がある場合 (https://)

  • URLバーに🔒マークが表示される
  • 「保護された通信」と表示される
  • 個人情報を安心して入力できる

SSL証明書がない場合 (http://)

  • 「安全でない」という警告が表示される
  • 個人情報の入力が危険
  • Googleで検索順位が下がる可能性

「独自SSL」と「共用SSL」の違いとは

レンタカーと自家用車で例えてみよう

画像01

独自SSL = 自家用車

  • 複数の人が同じ車を使用
  • 基本的な移動はできるが、制約がある
  • 料金は安いが、自由度が低い

独自SSL = 自家用車

  • 自分専用の車
  • 好きなときに、好きなように使える
  • コストはかかるが、自由度と信頼性が高い

独自SSLのメリット

1. 信頼性の向上

  • 自社ドメインでhttpsが利用できる
  • 訪問者に安心感を与える
  • ブランドイメージの向上

2. SEO効果

  • Googleの検索順位で有利
  • モバイル検索でも重要
  • 競合他社との差別化

3. 自由度の高さ

  • 複数サブドメインに対応
  • 管理が簡単
  • 将来的な拡張にも対応

共用SSLの制約

1. URLの制約

共用SSL: https://サーバー名/~アカウント名/
独自SSL: https://あなたのドメイン.com/

2. 信頼性の問題

  • URLが複雑で覚えにくい
  • 「このサイトは本当に○○会社のもの?」という疑問
  • 名刺やパンフレットに記載しづらい

現在ではほぼ全てのWebサイトでSSL証明書が重要

特に重要な場面

1. お問い合わせフォーム

  • 名前、メールアドレス、電話番号の入力
  • 個人情報保護の観点から必須

2. ショッピングサイト

  • クレジットカード情報
  • 住所・氏名などの決済情報

3. 会員登録システム

  • ログインパスワード
  • 個人プロフィール情報

4. 予約システム

  • 顧客情報の管理
  • 予約内容の個人情報

現在ではほぼ全サイトで重要となった理由

新規でWebサイトを制作する場合、SSL証明書は必須と言ってよいほど重要です

  • Google Chrome: HTTP接続のサイトに「安全ではありません」警告を表示
  • SEO影響: Googleが検索ランキングの要因として使用
  • ユーザー信頼: 🔒マークがないサイトは不安を与える
  • 業界標準: SSL未対応は「古い・危険なサイト」という印象

たとえ個人情報を扱わないサイトでも、現在では導入を検討すべき状況と言えるでしょう。

SSL証明書の導入方法と注意点

導入の基本ステップ

1. レンタルサーバーでの設定

朗報:現在は無料の独自SSLも利用できます

主要レンタルサーバーの無料SSL提供状況

  • エックスサーバー: 独自SSL無料提供
  • ロリポップ: 独自SSL無料提供
  • さくらインターネット: 独自SSL無料提供
  • 管理画面から数クリックで設定可能
  • 自動更新機能で手間いらず
  • 追加料金は一切不要

独自SSLは無料でも利用できる場合が多いので、独自SSLがおすすめです。

2. 常時SSL化の設定

http://あなたのサイト.com → https://あなたのサイト.com
  • 古いURLから新しいURLへの転送設定
  • 検索エンジンへの正しい認識のため

3. 内部リンクの修正

  • サイト内のリンクをhttpsに変更
  • 画像ファイルのURLも確認
  • 外部サービス(アナリティクスなど)の設定変更

よくある失敗と対策

失敗例1: 「混合コンテンツエラー」

原因: httpとhttpsが混在している
対策: すべてのリンクをhttpsに統一

失敗例2: 「アクセスできなくなった」

原因: 転送設定の不備
対策: 段階的に移行し、動作確認を行う

失敗例3: 「証明書の期限切れ」

原因: 更新を忘れた
対策: 自動更新設定を有効にする

まとめ

SSL証明書は、現代のWebサイト運営において重要な「身分証明書」です。 新規でWebサイトを制作する場合、SSL証明書は必須と言ってよいほど重要な要素です。

無料の独自SSLが主要レンタルサーバーで標準提供されているため、コスト負担なしで以下の効果を得られます:

  • 訪問者の信頼獲得: 🔒マークで安心感を提供
  • SEO効果: Google検索で有利になる
  • 警告回避: 「安全でない」表示を防ぐ
  • 業界標準: プロフェッショナルなサイトの証明

まだSSL証明書を導入していない場合は、レンタルサーバーの管理画面で設定を検討してみてください。数分の作業で、サイトの信頼性が大きく向上する可能性があります。

連載
Webのしくみ
トピック
運用のきほん
author
author
くぼ よしゆき
北海道厚岸町生まれ。宮城県仙台市在住。弘前大学大学院理工学研究科(博士前期課程)修了。Web制作会社 → デザイン会社 → 1616。WEBサイトのプランニングから撮影、デザイン、コーディング、CMS導入まで幅広く活動的な感じみたいな。