サーバーを変更したいけど、自分でできるの?それとも制作会社に頼むべき?失敗したらサイトが見れなくなりそうで不安…
この記事を読めば、サーバー移転の基本がわかり、自分に適した方法で安全に移転を進めることができます。
目次
サーバー移転とは何か?
サーバー移転とは、現在利用しているレンタルサーバーから別のサーバーにWebサイトを引っ越しする作業のことです。
家の引っ越しと同じように、サイトのデータや設定をすべて新しいサーバー(新居)に移し、訪問者が新しい場所でもサイトを正常に見られるようにする必要があります。
よくある移転理由
- サーバーの料金を安くしたい
- サイトの表示速度を改善したい
- サーバーの容量や機能が不足している
- 現在のサーバー会社のサポートに不満がある
- より安定したサーバー環境に変更したい
移転を検討すべきタイミング
以下のような状況になった場合は、サーバー移転を検討するタイミングかもしれません。
性能面での問題
- サイトの表示が遅くなった
- アクセス数が増えてサーバーが重くなる
- 容量不足でファイルがアップロードできない
コスト面での問題
- 他社でより安いプランを見つけた
- 現在の機能に対して料金が高すぎる
- 不要な機能にお金を払っている
サポート面での問題
- トラブル時の対応が遅い
- 技術的な質問に答えてもらえない
- サーバー会社の方針変更で不便になった
ポイント
ただし、「安いから」という理由だけで移転するのは危険です。現在のサイトが問題なく動作している場合は、慎重に検討することをおすすめします。
自分でやるべき?プロに依頼すべき?
自分で移転を行う場合の条件
以下の条件がすべて揃っている場合は、自分での移転も可能性があります。
- シンプルなHTMLサイト:WordPressなどのCMSを使用していない
- データベースを使用していない:お問い合わせフォームも含む
- 時間に余裕がある:失敗しても影響が少ない
- 技術的な学習意欲がある:FTP*1やファイル操作に抵抗がない
*1 注釈:FTP - ファイルをサーバーにアップロードする仕組み
プロに依頼すべき場合
以下のいずれかに該当する場合は、専門制作会社への依頼をおすすめします。
- WordPressなどのCMSを使用:データベース移行が必要
- 独自ドメインのメールを使用:メール設定の移行が必要
- お問い合わせフォームがある:プログラムの動作確認が必要
- SEO対策を重視している:検索順位への影響を最小限にしたい
- 業務に影響がある:サイトが停止すると困る
- 時間がない:本業に集中したい
専門制作会社の選び方
確認すべきポイント
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移転実績
- 同じCMS(WordPress等)での移転経験があるか
- 同規模サイトの移転実績があるか
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サポート体制
- 移転前の相談に丁寧に対応してくれるか
- 移転後のトラブル対応も含まれているか
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料金体系
- 作業内容が明確に記載されているか
- 追加料金が発生する条件は何か
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作業期間
- 現実的なスケジュールを提示しているか
- 急ぎの場合の対応は可能か
見積もり依頼時に伝える情報
準備しておく情報
- 現在使用しているCMSの種類(WordPress等)
- サイトのページ数(概算)
- 独自ドメインメールの使用有無
- 移転希望時期
- 予算の目安
移転を依頼する際の注意点
事前準備として自分で行うこと
-
現状の把握
- どのサーバー会社を使用しているか
- ドメインはどこで管理しているか
- メールアドレスは何個使用しているか
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移転先サーバーの選定
- 制作会社に相談しながら適切なサーバーを選ぶ
- 現在と同等以上の機能があることを確認
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バックアップの確認
- 現在バックアップを取得しているか確認
- 制作会社がバックアップを取得してくれるか確認
作業中に気をつけること
- 連絡を密に取る:進捗状況を定期的に確認
- テスト環境での確認:本格移転前の動作確認に参加
- 移転タイミングの調整:アクセスが少ない時間帯を選ぶ
移転後の確認作業
移転完了後は、以下の点を必ず確認しましょう。
- 全ページの表示確認:主要ページが正常に表示されるか
- お問い合わせフォームのテスト:実際にテスト送信を行う
- メールの送受信確認:メールアドレスが正常に動作するか
- 管理画面へのログイン:パスワードなどに変更がないか
移転時によくあるトラブル
事前に確認しておくべきこと
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DNS*2変更のタイミング
- 新サーバーでの動作確認後に変更する
- 変更後、完全に反映されるまで24-48時間程度かかる場合がある
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SSL証明書*3の継続
- 新サーバーでもSSL証明書が適用されるか確認
- 証明書の種類や設定方法を事前に確認
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メール設定の移行
- メールアドレスの設定情報を事前に控える
- 移転中はメールが受信できない時間があることを関係者に伝える
*2 注釈:DNS - ドメイン名とサーバーを結びつける仕組み
*3 注釈:SSL証明書 - サイトの通信を暗号化して安全性を高める仕組み
重要
移転作業は平日の深夜や早朝など、アクセスが少ない時間帯に行うことが一般的です。可能であれば事前にサイト訪問者にメンテナンス予告をしておきましょう。
まとめ
サーバー移転は、シンプルなサイトであれば自分で行うことも可能ですが、WordPressなどのCMSを使用している場合や、業務に影響がある場合は専門制作会社への依頼をおすすめします。
重要なのは、自分のサイトの状況を正しく把握し、適切な方法を選択することです。無理して自分で行ってトラブルが発生するより、信頼できる制作会社に依頼する方が結果的に安全で経済的な場合が多いでしょう。
まずは現在のサイトの状況を整理し、複数の制作会社から見積もりを取って比較検討することから始めてみましょう。
