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SEOに強いサイト構造とは?「建物の設計」で考える検索順位アップの基本設計

SEOに強いサイト構造とは?
「建物の設計」で考える
検索順位アップの基本設計

「SEO対策を始めたいけど、サイト構造って何から手をつければいいの?」「ページを増やしても検索順位が上がらない…」そんな悩みを抱えていませんか?

この記事では、SEOで重要なサイト構造を「建物の設計」に例えて視覚的にわかりやすく解説します。適切なサイト構造を理解することで、検索エンジンから評価されやすいWebサイトの土台が作れるようになります。

目次

なぜサイト構造がSEOで重要なのか

多くの方が「コンテンツを作れば検索順位が上がる」と考えがちですが、実際にはサイト全体の構造も検索エンジンの評価に影響を与えるとされてるかもしれません。

Googleの検索エンジンは、サイト内の情報を効率的に読み取り、ユーザーにとって価値のあるコンテンツかどうかを判断しています。そのため、検索エンジンが理解しやすいサイト構造を意識することが推奨されています。

しかし、多くのWebサイトで見られる問題があります…

  • ページ同士のつながりが不明確
  • 重要なページにたどり着きにくい構造
  • カテゴリ分けが曖昧で情報が散乱している

これらの問題があると、せっかく良いコンテンツを作っても検索エンジンに適切に評価されにくい可能性があります。


「建物の設計」で理解するSEOに強いサイト構造

「建物の設計」で理解するSEOに強いサイト構造

建物設計の考え方をサイト構造に活用しよう

優れた建物には「設計図」「フロア構成」「動線設計」「案内表示」があります。 SEOに強いサイト構造も、同じ要素で構成されています。

1. 設計図 = サイトマップ設計

建物の設計図のように、サイト全体の構造を事前に設計することが推奨されています。

良いサイトマップ設計の特徴

  • トップページから少ないクリック数で主要ページにアクセス可能
  • カテゴリが論理的に整理されている
  • 重要なページが階層の浅い位置に配置されている

2. フロア構成 = URL階層設計

建物のフロア構成のように、URLの階層を論理的に設計します。

例:ECサイトの場合
トップページ: example.com/
カテゴリページ: example.com/category/
商品詳細ページ: example.com/category/product-name/

この構造により、検索エンジンとユーザー両方にとってサイト内の位置関係がより理解しやすくなります。

3. 動線設計 = 内部リンク構造

建物内の動線設計のように、ページ間の移動を最適化します。

効果的な内部リンク設計

  • 関連性の高いページ同士をリンクで接続
  • 重要なページへのリンクを適切に配置
  • パンくずリストで現在位置を明示

4. 案内表示 = ナビゲーション設計

建物の案内表示のように、ユーザーが迷わないナビゲーションを設置します。


具体的なサイト構造最適化の手順

ステップ1:現状のサイト構造を把握する

まずは自分のサイトの現状を「建物の見取り図」を描くように整理してみましょう。

  • 主要なページとその階層関係
  • 各ページへのアクセス経路
  • 内部リンクの配置状況

ステップ2:理想的な階層構造を設計する

Googleの「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」では、シンプルで論理的な階層構造が推奨されています。

推奨される階層設計

  • 階層は浅く、シンプルに設計する
  • 各カテゴリの意味が明確
  • 似たようなコンテンツは同じカテゴリにまとめる

ステップ3:内部リンクを戦略的に配置する

各ページが孤立しないよう、関連性の高いページ同士を適切にリンクで結びます。

効果的な内部リンクのポイント

  • コンテキストに沿ったリンク:記事内容と関連性の高いページへのリンク
  • アンカーテキストの最適化:リンク先の内容がわかりやすい文言
  • 適度な頻度:過度なリンクは避け、自然な文脈で配置

ステップ4:重複コンテンツを避ける

Googleの最新ガイドラインでは、重複コンテンツの管理も重要な要素として扱われています。

重複コンテンツ対策のポイント

  • 同じ内容のページが複数のURLで存在しないよう注意
  • 必要に応じてcanonicalタグで正規URLを指定
  • URLパラメータの整理で重複を防ぐ

ステップ5:ユーザビリティを向上させる

検索エンジンはユーザー体験を重視する傾向があるため、使いやすさもSEOに影響すると考えられています。

  • パンくずリストで現在位置を明示(サイト階層の理解を促進し、ユーザーと検索エンジン両方にメリット)
  • 検索機能で目的のコンテンツに素早くアクセス
  • 関連記事で回遊性を向上

クローラビリティの重要性

良いサイト構造の基盤となるのがクローラビリティ(検索エンジンのクローラーがサイトを巡回しやすい設計)です。

クローラビリティ向上のポイント

  • シンプルなURL構造:わかりやすく、論理的なURL設計
  • 適切な内部リンク:すべてのページが他のページからリンクされている
  • サイトマップ:XMLサイトマップでクローラーをガイド
  • パンくずリスト:サイト階層の理解を助ける

サイト構造改善の効果と注意点

期待できる効果

適切なサイト構造により、以下の効果が期待されます:

  • クロール効率の向上:検索エンジンがサイト内を効率的に巡回しやすくなる
  • ページ評価の向上:関連性の高いページ群として認識される可能性が高まる
  • ユーザー体験の改善:目的のコンテンツに辿り着きやすくなる

注意すべきポイント

一方で、以下の点に注意することが推奨されます:

  • 過度な内部リンクは逆効果となる場合がある
  • 頻繁な構造変更は一時的に順位が下がる可能性がある
  • ユーザーファーストの視点を重視する
  • モバイル対応は必須要件(2024年現在では基本的な前提条件)
  • ページ表示速度もサイト構造に影響する要素として考慮

まとめ

SEOに強いサイト構造は「建物の設計」と同じく、事前の設計と継続的な改善が重要とされています。 検索エンジンとユーザー両方にとって理解しやすい構造を心がけることで、長期的なSEO効果の向上につながる可能性があります。

まずは現在のサイト構造を見直し、「建物の設計図」を描くような感覚で整理してみましょう。 小さな改善から始めて、徐々に理想的なサイト構造に近づけていくことが効果的なアプローチです!

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くぼ よしゆき
北海道厚岸町生まれ。宮城県仙台市在住。弘前大学大学院理工学研究科(博士前期課程)修了。Web制作会社 → デザイン会社 → 1616。WEBサイトのプランニングから撮影、デザイン、コーディング、CMS導入まで幅広く活動的な感じみたいな。