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パンくずリストのSEO効果を理解しよう!正しい設置方法とGoogleが評価するポイント

パンくずリストのSEO効果を理解しよう!正しい設置方法とGoogleが評価するポイント

「パンくずリストって本当にSEO効果があるの?」「どうやって設置すればいいの?」そんな疑問を持っていませんか?

この記事では、パンくずリストの基本概念からSEO効果、具体的な設置方法まで詳しく解説します。Googleが評価するポイントや構造化データの活用方法も紹介するので、効果的なパンくずリストを設置できます。

目次

パンくずリストって何?なぜSEOで重要なの?

パンくずリストは、Webサイト内での現在位置を示すナビゲーション要素です。 「トップページ > カテゴリー > 現在のページ」のような階層構造で表示されます。

「店舗の案内板」に例えてみよう

大型ショッピングモールを想像してみてください。 各フロアに「現在地」を示す案内板がありますよね。

  • 1階エントランス > 2階レストラン街 > イタリアンレストラン
  • B1階 > 食品売場 > 惣菜コーナー

パンくずリストも、これと同じ役割を果たします。 訪問者とGoogleの検索エンジンの両方に「今どこにいるか」を明確に伝えるのです。


パンくずリストが生み出すSEO効果

1. Googleクローラーの理解度向上

Googleのクローラー(※サイトの情報を収集するプログラム)は、パンくずリストを見てサイトの構造を理解します。 階層構造が明確になることで、各ページの重要度や関連性を正確に判断できるようになります。

2. 検索結果での表示改善

パンくずリストが正しく設置されていると、検索結果にも表示されることがあります。 これにより、クリック率の向上が期待できます。

3. 内部リンク構造の最適化

パンくずリストは自然な内部リンクとして機能し、サイト全体のリンク構造を強化します。 これにより、上位カテゴリーページの評価向上につながる場合があります。


パンくずリストの種類と選び方

階層型パンくずリスト(推奨)

最も一般的で、SEO効果が期待できるタイプです。 サイトの階層構造に沿って表示されます。

例:コーポレートサイト

  • トップページ > 会社情報 > 代表挨拶
  • トップページ > サービス > Webサイト制作 > 制作実績

例:ECサイト

  • トップページ > レディース > トップス > Tシャツ
  • トップページ > メンズ > アウター > ジャケット

属性型パンくずリスト

商品の属性やタグに基づいて表示されるタイプです。 ECサイトで使用されることが多いですが、SEO効果は階層型より低めになる傾向があります。

履歴型パンくずリスト

ユーザーの閲覧履歴に基づいて表示されるタイプです。 SEO効果は限定的ですが、ユーザビリティ向上に役立つ場合があります。


効果的なパンくずリスト設置方法

1. HTMLでの基本的な設置

<nav aria-label="パンくずリスト">
<ol>
<li><a href="/">トップページ</a></li>
<li><a href="/category/">カテゴリー</a></li>
<li aria-current="page">現在のページ</li>
</ol>
</nav>

重要なポイント

  • nav要素を使用:ナビゲーションであることを明示
  • aria-label属性:アクセシビリティを向上
  • ol要素(順序付きリスト):階層の順序を明確に
  • aria-current="page":現在のページを明示

2. 構造化データの追加

Googleにより適切に理解してもらうため、構造化データ(JSON-LD)を追加することをおすすめします。

基本的な構造化データの例

{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "BreadcrumbList",
"itemListElement": [
{
"@type": "ListItem",
"position": 1,
"item": {
"@id": "https://example.com/",
"name": "トップページ"
}
},
{
"@type": "ListItem",
"position": 2,
"item": {
"@id": "https://example.com/category/",
"name": "カテゴリー"
}
},
{
"@type": "ListItem",
"position": 3,
"item": {
"@id": "https://example.com/current-page/",
"name": "現在のページ"
}
}
]
}

3. CSSでの見た目調整

.breadcrumb {
display: flex;
align-items: center;
gap: 0.5rem;
margin-bottom: 1rem;
}
.breadcrumb li:not(:last-child)::after {
content: '>';
margin-left: 0.5rem;
color: #666;
}

複数のパンくずリストがある場合

1つのページに複数のナビゲーション経路がある場合は、それぞれに対して個別のBreadcrumbListを作成できます。

[
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "BreadcrumbList",
"itemListElement": [
// 1つ目のパンくずリスト
]
},
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "BreadcrumbList",
"itemListElement": [
// 2つ目のパンくずリスト
]
}
]

パンくずリスト設置時の注意点

推奨しないこと

  • 階層を飛ばす:中間階層を省略しない
  • 現在のページにリンクを設定:混乱を避ける
  • 長すぎる階層:適度な深さに抑える(一般的に5階層程度まで)
  • 関係のないページを含める:論理的な階層構造を保つ

評価が下がる可能性があること

  1. 一貫性のある階層構造:サイト全体で統一された構造
  2. 適切なアンカーテキスト:ページ内容を適切に表現
  3. モバイル対応:スマートフォンでも見やすい設計
  4. 高速表示:読み込みが早い

WordPress・その他CMS

WordPressの場合

多くのテーマでパンくずリスト機能が標準搭載されています。 「Yoast SEO」や「Breadcrumb NavXT」などのプラグインも活用できます。

その他のCMSや自作サイト

  • Shopify:テーマによって標準搭載
  • Wix:アプリで追加可能
  • 自作サイト:JavaScriptで動的生成も可能

まとめ

パンくずリストは、ユーザーとGoogleの両方にとって価値のあるナビゲーション要素です。 正しく設置することで、SEO効果とユーザビリティの両方を向上させる可能性があります。

まずは現在のサイトにパンくずリストがあるか確認し、ない場合は設置を検討しましょう。 構造化データも忘れずに追加して、Googleにより適切に理解してもらいましょう!

小さな改善の積み重ねが、サイト全体のSEO効果に影響を与える可能性があります。

参考:

パンくずリスト(BreadcrumbList)の構造化データ - Google検索セントラル

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サイト全体のSEO設計
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くぼ よしゆき
北海道厚岸町生まれ。宮城県仙台市在住。弘前大学大学院理工学研究科(博士前期課程)修了。Web制作会社 → デザイン会社 → 1616。WEBサイトのプランニングから撮影、デザイン、コーディング、CMS導入まで幅広く活動的な感じみたいな。