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SEO構造化データとは?検索エンジンに「店舗案内」をわかりやすく伝える仕組みを解説

SEO構造化データとは?
検索エンジンに「店舗案内」を
わかりやすく伝える仕組みを解説

「SEOで構造化データが重要って聞くけど、一体なに?」「検索結果で星の評価や画像が表示される仕組みがよく分からない…」そんな疑問を感じていませんか?

この記事では、SEO構造化データの基本概念を「店舗案内」に例えて視覚的にわかりやすく解説します。検索エンジンがWebサイトの内容を正しく理解し、リッチリザルト表示につながる仕組みが理解できる内容です。

目次

なぜ構造化データが重要なのか

検索エンジンは日々膨大な数のWebサイトを読み取り、内容を理解しようとしています。 しかし、人間が見て理解できる情報でも、検索エンジンには「どの部分が重要な情報なのか」が伝わりにくい場合があると言われています。

たとえば…

  • レストランの営業時間がどこに書かれているかわからない
  • 商品の価格と評価が区別できない
  • イベントの日程と場所の情報が読み取れない

こうした課題を解決するのが「構造化データ」です。


「店舗案内」にたとえて構造化データを理解しよう

構造化データ=検索エンジンへの詳しい案内表

構造化データは、検索エンジンに対して「このWebサイトにはどんな情報が載っているか」を整理して伝える案内表のようなものです。

普通のWebサイト=手書きの案内

手書きの案内は人間には読めますが、外国人観光客には内容が伝わりにくいことがあります。

手書き案内の例

  • 「美味しいパスタ屋さんです」
  • 「11時から22時まで営業」
  • 「みんなに評判の店です」

構造化データ=多言語対応の詳細案内

構造化データは、検索エンジンが確実に理解できる形式で情報を整理したものです。

構造化データの例

  • 業種: レストラン
  • 料理ジャンル: イタリアン
  • 営業時間: 11:00-22:00
  • 評価: 4.5/5.0
  • 住所: 〒○○○-○○○○ ○○県○○市…

構造化データが検索結果に与える影響

リッチリザルトの表示

構造化データを適切に設定することで、検索結果画面でより詳しい情報が表示される場合があります。

リッチリザルトとは: 通常の検索結果よりも詳しい情報(画像、評価、価格など)が表示される検索結果のこと

参考: リッチリザルトについて | Google検索セントラル

一般的な検索結果

  • タイトル
  • 説明文
  • URL

リッチリザルト表示

  • タイトル
  • 説明文
  • URL
  • + 商品画像
  • + 価格情報
  • + 評価(星マーク)
  • + 在庫状況

検索順位への間接的な影響

構造化データ自体は直接の検索順位要因ではないとされていますが、検索結果での目立ちやすさやクリック率向上により、間接的にSEO効果が期待できる可能性があります。


主要な構造化データの種類

1. 商品情報(Product)

ECサイトや商品紹介ページで使用します。

含まれる情報例

  • 商品名
  • 価格
  • 在庫状況
  • 評価・レビュー
  • 商品画像

2. 地域ビジネス(LocalBusiness)

店舗や地域密着型のビジネスで使用します。

含まれる情報例

  • 店舗名
  • 住所
  • 電話番号
  • 営業時間
  • 評価

3. 記事(Article)

ブログ記事やニュース記事で使用します。

含まれる情報例

  • 記事タイトル
  • 著者名
  • 公開日
  • 更新日
  • 記事の種類

4. イベント(Event)

セミナーやイベント情報で使用します。

含まれる情報例

  • イベント名
  • 開催日時
  • 会場
  • 参加費
  • 主催者

構造化データの実装方法

JSON-LD形式での記述

現在、Googleが推奨している形式は「JSON-LD(※)」とされています。

※JSON-LD: JavaScript Object Notation for Linked Dataの略。構造化データを記述するための形式の一つ

HTMLの<head>セクション内に記述することで、検索エンジンに情報を伝えることができます。

参考: 構造化データについて | Google検索セントラル

実装の注意点

  • 正確な情報の記述: 実際のページ内容と一致させる
  • スキーマの適切な選択: 内容に応じた適切なスキーマ(※)を選ぶ
  • 必須プロパティの確認: 各スキーマで必要とされる情報を確実に含める

※スキーマ: 構造化データの型やルールを定めた仕様のこと


構造化データの効果を確認する方法

Googleのテストツール

  • リッチリザルト テスト: 構造化データが正しく認識されるかテスト
  • リッチリザルトのステータス レポート: デプロイ後の構造化データの有効性確認

参考: リッチリザルト テスト | Google検索セントラル

Search Console での確認

Google Search Consoleの「拡張」セクションで、構造化データの認識状況や問題を確認することができます。開発中はリッチリザルト テストを使用し、デプロイ後はリッチリザルトのステータス レポートを参照することが推奨されています。

参考: Search Console ヘルプ | リッチリザルト


まとめ

構造化データは、検索エンジンにWebサイトの内容を「詳しい案内表」として伝える重要な仕組みの一つです。 適切に実装することで、検索結果での表示が豊かになり、ユーザーにとって魅力的な情報提供につながる可能性があります。

まずは自分のWebサイトの内容に合った構造化データから始めて、段階的に実装していくことをおすすめします。 正確な情報記述と継続的な確認により、SEO効果の向上が期待できるでしょう。

Googleの最新情報については、Google検索セントラルで確認することをおすすめします。

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くぼ よしゆき
北海道厚岸町生まれ。宮城県仙台市在住。弘前大学大学院理工学研究科(博士前期課程)修了。Web制作会社 → デザイン会社 → 1616。WEBサイトのプランニングから撮影、デザイン、コーディング、CMS導入まで幅広く活動的な感じみたいな。