「制作会社との打ち合わせがうまくいかない」「要望が正確に伝わらず、期待していたものと違うものができた」そんな経験はありませんか?
この記事では、ホームページ制作におけるコミュニケーションの重要性と、良いコミュニケーションができる制作会社の見極め方を解説します。プロジェクトを成功させるためのコミュニケーションのコツが理解できます。
目次
ホームページ制作でよくある「困った」体験
ホームページ制作を依頼した際、こんな経験はありませんか?
- 完成したサイトが想像していたものと全然違った
- 「おしゃれに」と伝えたのに、なぜか堅い印象になった
- 修正をお願いしても、なかなか思い通りにならない
- 制作途中で連絡が取りにくくなって不安になった
- 専門用語ばかりで説明がよくわからない
実は、これらの問題の多くは制作会社とのコミュニケーション不足が原因となっている場合があります。
「家づくり」と似ている部分がある
家を建てる時を想像してみてください。 「明るい家にしたい」と伝えても、設計士と施主で思い描く「明るさ」が違えば、期待通りの家は完成しませんよね。
ホームページ制作も同じで、頭の中にある理想を相手に正確に伝えることが重要になります。
なぜコミュニケーションが大切なのか
「見えないもの、形のないもの」を一緒に作り上げるから
ホームページは、最初は何も形がない状態からスタートします。
- あなたの理想 → 頭の中にあるイメージ
- 制作会社の理解 → あなたから聞いた内容をもとにした解釈
- 完成品 → お互いの理解が一致して初めて満足できるもの
この過程で「言った、言わない」や「こんなつもりじゃなかった」が起こりやすいのです。
作りながら「もっとこうしたい」が出てくるから
ホームページ制作では、実際にデザインを見たり、ページの動きを確認したりすると、新しいアイデアや変更したい部分が出てくる場合があります。
よくある変更パターン
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デザイン案を見て
- 「思っていたより堅い印象になった」
- 「もう少し親しみやすい感じにできるかな?」
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実際のページを見て
- 「この部分の説明をもう少し詳しくしたい」
- 「写真をもう少し大きくできる?」
こうした要望を気軽に相談できる関係があるかどうかで、プロジェクトの満足度は大きく変わる可能性があります。
コミュニケーション不足で起こる3つの問題
1. 「イメージの食い違い」問題
どんな時に起こる?
同じ言葉でも、人によって思い浮かべるイメージが異なる場合があるためです。
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「おしゃれに」の解釈
- あなた:「親しみやすくて、見た目にも楽しい感じ」
- 制作会社:「シンプルでミニマルなデザイン」
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「わかりやすく」の解釈
- あなた:「詳しい説明がたくさんある」
- 制作会社:「シンプルで要点を絞った内容」
どう防げばいい?
- 参考になるサイトを一緒に見ながら話す
- 「こんな感じが好き」「これは避けたい」を具体的に示す
- 完成イメージを簡単な絵でも良いので描いてみる
2. 「進行状況がわからない」問題
よくある状況
- 今どの段階まで進んでいるのかわからない
- いつ頃完成予定なのか教えてもらえない
- 次に自分が何をすればいいのかわからない
- 突然「追加料金がかかります」と言われる
安心できる進め方
良い制作会社では、以下のような進行管理をしてくれる傾向があります:
- 全体スケジュールを最初に共有
- 「今ここまで進んでいます」の定期報告
- 「次はこれをお願いします」の明確な連絡
- 変更が生じる場合の事前相談
3. 「完成後に困る」問題
よくある困りごと
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更新方法がよくわからない
- 「簡単に更新できます」と聞いていたのに操作が複雑
- 写真の変更方法を教えてもらっていない
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トラブル時の対応
- サイトに不具合が起きた時の連絡先がわからない
- 質問してもなかなか返事が来ない
良いコミュニケーションができる制作会社の4つの特徴
1. あなたの話をじっくり聞いてくれる
こんな質問をしてくれる
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ビジネスについて
- 「どんなお客さんが多いですか?」
- 「お客さんからよく聞かれることは?」
- 「競合他社との違いはどんなところですか?」
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サイトの目的について
- 「サイトを見た人にどんな行動を取ってもらいたいですか?」
- 「最終的にはどんな効果を期待していますか?」
聞いた内容をきちんと整理してくれる
- 打ち合わせ後に内容をまとめて送ってくれる
- 理解に間違いがないか確認してくれる
- 曖昧な部分は追加で質問してくれる
2. 説明がわかりやすい
専門用語を使いすぎない
- 良い説明: 「スマートフォンでも見やすく表示されるように作ります」
- わかりにくい説明: 「レスポンシブデザインでメディアクエリを設定します」
身近な例で説明してくれる
- 家に例えて: 「サーバーは土地、ドメインは住所のようなものです」
- お店に例えて: 「トップページは店舗の入り口、各ページは売り場のようなものです」
3. 連絡がスムーズ
レスポンスの特徴
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返信の早さよりも「誠実な対応」が大切
- 営業時間内であれば翌営業日までに返信があると安心
- 急ぎの場合は電話など柔軟な対応ができる会社もある
- 返信が多少遅くても、内容が丁寧で誠実なら信頼できる
- 返信の速さだけでなく、やりとりの質や誠実さも重視したい
-
返信内容が丁寧で具体的
- 質問にはわかりやすく、的確に回答してくれる
- わからない点は調べてから誠実に返答
- 「次に何をすればよいか」を明確に伝えてくれる
4. 安心できる進行管理をしてくれる
スケジュール管理
- 最初に全体の流れとスケジュールを説明
- 各段階で「何をいつまでに」を明確化
- 進捗状況を定期的に報告
変更への対応
- 変更したい場合の影響を事前に説明
- 追加費用や納期への影響を相談
- 無理な変更は代案を提示
「話しやすい制作会社」を見極める方法
初回の相談で確認したいポイント
質問の仕方をチェック
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良い傾向
- あなたのビジネスについて詳しく質問してくる
- 「なぜサイトが必要なのか」を確認してくる
- 具体的な成果について話を聞いてくる
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注意したい場合
- 予算と納期しか聞いてこない
- こちらの話を遮って自社の実績ばかり話す
- 専門用語を多用して説明が難解
相談しやすい雰囲気かどうか
- わからないことを気軽に質問できる雰囲気
- 「こんなこと聞いても大丈夫かな?」と思わない
- 話を最後まで聞いてくれる
提案を受ける時のチェックポイント
提案内容の確認
- 良い提案の特徴
- 相談した内容が的確に反映されている
- 「なぜこのデザインなのか」の理由説明がある
- 予算内での最適解を提案してくれる
提案時の姿勢
- 提案内容について質問しやすい雰囲気があるか
- 修正や変更への柔軟性があるか
- 一緒に最適解を考えてくれる姿勢があるか
実際に依頼する前の最終確認
コミュニケーション方法
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連絡手段の確認
- メール、電話、オンライン会議など
- 急ぎの場合の連絡方法
- 対応可能時間
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報告・相談の頻度
- どのくらいの頻度で進捗報告があるか
- 問題が起きた時の連絡体制
- 完成後のサポート内容
あなたも心がけたいコミュニケーションのコツ
要望は具体的に伝える
伝え方の工夫
- 曖昧な表現: 「もっとかっこよく」
- 具体的な表現: 「信頼感のある落ち着いた印象にしたい。たとえば、青やグレーを基調にしたシンプルなデザインで、安心感や誠実さが伝わるイメージにしたい」
参考資料を積極活用
- 好みのサイトのURLを共有
- 「この色合いが気に入っている」写真を見せる
- 「この部分は避けたい」例も一緒に伝える
疑問は早めに相談
- 理解できない専門用語は遠慮なく質問
- 予算や納期への不安は早めに相談
- 「こんなこと聞いても大丈夫?」と思わずに質問
まとめ
ホームページ制作の成功は、制作会社との良好なコミュニケーションにかかっている部分が大きいと考えられます。
技術力や実績も重要ですが、「話しやすさ」「理解しやすさ」「相談しやすさ」といったコミュニケーション面も同じくらい大切な要素と考えられます。
良いコミュニケーションができる制作会社の特徴
- じっくり話を聞いて、内容を整理してくれる
- 専門用語を使いすぎず、わかりやすく説明してくれる
- 連絡がスムーズで、返信が丁寧
- 安心できる進行管理をしてくれる
制作会社選びの際は、初回の相談で「この人となら安心してプロジェクトを進められそう」と感じられるかどうかを重視してみることをおすすめします。
良いコミュニケーションは、期待以上のホームページを作り上げるための土台となる可能性が高いでしょう。
